越境電子商取引(EC)の成長に伴い、中国とASEAN各国の間で様々な商品の流通が加速している。南寧郵便局海関(税関)スマート監督管理センターを取材した記者によると、オートメーション設備が国際郵便や国際速達便などの仕分けと検査を円滑に行い、通関手続きされた商品を世界各地へと送っている。
南寧郵便局海関の責任者によると、南寧郵便局税関は国際郵便、越境EC、国際速達便の三つが集約された監督管理モデルを確立し、プロセスを大幅に圧縮すると同時に信用監督管理とランク別管理によってシームレスな監督管理と素早い通関を実現し、8時間以上かかっていた輸出通関時間を1時間前後に短縮した。
中国(南寧)越境電子商取引総合試験区では、今年に入って越境ECが急速に発展している。10月31日時点で、越境ECの小売輸出入業務は3187万7600件、取引額は16億2700万元に前年同期比で175%増加した。
北京大学東盟国家(ASEAN)研究センター主任の翟崑氏は、インターネット技術が各国間のオンライン連絡を緊密にし、オンライン越境ショッピング、オンライン教育、リモート医療、オフィスオートメーションなどのデジタルサービスを普及させたと説明。デジタルエコノミーの発展に伴って、グローバル消費者の消費モデルが刷新されつつあるとの見解を示した。
2020年は中国‐ASEANデジタルエコノミー協力年で、双方は協力の可能性をさらに広げた。ASEAN事務局長の林玉輝氏は、ASEANでデジタルエコノミーの対GDP比が2015年の1.3%から2025年には8.5%に上昇すると予想。デジタルインフラなどが大きく発展している中国については、ASEANがデジタルエコノミーを発展させるための貴重なパートナーになるとの見解を示した。