上半年は新型コロナ流行のダメージを受けたが、中国の配達業は下半年に挽回し、配達物取扱量は年間800億件を突破した。逆境の中での成長を支えたのは、新たな原動力である。
今週、配達物取扱量が年間800億件を突破した。2020年の800億件目の宅配物は湖北省黄岡市羅田県燕児谷村から発送され、県内のある医師が新型コロナ流行期間に湖北省支援に駆けつけた長沙市の医師に感謝の意を込めて購入した特産品だった。この配達物を村から発送できたのは、国家郵政局が2020年初めにスタートした「宅配農村普及」プロジェクトのおかげである。
今年6月13日、順豊速運は羅田県政府と協力し、燕児谷村で「宅配農村普及」のモデル営業所を設置し、農村に宅配サービスの「最後の1キロ」を開通させた。
この宅配所の従業員によると、営業開始から4カ月で計5800件の注文を受けた。宅配物は主にEC企業が販売する地元の玄米、栗、甘柿、卵、さつまいもなどの農産品で、18トンの荷物を発送し、「農産品上行、工業品下行」を実現した。
2020年、湖北省は「すべての郷に営業所設置」を基礎に、76%の村で直接発送を実現した。湖北省黄岡市紅安県の今年の宅配による農産品輸出件数は約80万件で、売上高は3000万元に達し、320人の農民、13帯の貧困者に恩恵をもたらし、一人当たり3万元の収入増加を後押しした。
農民の収入増加は現地の消費ニーズを促進し、三・四線都市と農村市場はネット通販の新たな成長点になった。今年の「ダブル11」期間、京東の新規ユーザーの63%が新興市場の住民だった。
中国のマクロ経済は勢いよく回復し、消費の回復、製造業の景気度の向上、国際競争力の向上が進み、「宅配の工場普及」は配達業成長の新たな原動力となった。
今年、湖北省の「宅配の工場普及」は製造業の配達物取扱量を2.96億件、配達業務収入を8.45億元押し上げ、湖北省の紡織、製紙、印刷、自動車、食品、コンピュータなどの製造業の生産高148億元達成を支えた。
国家郵政局によると、今年1-11月、配達業は工業品の農村普及と農産品の都市輸送に1.7万億元貢献した。
現在、中国の配達物取扱量は米国、日本、欧州などの先進経済体の合計を超え、世界の配達業成長への寄与度は50%を超えている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2021年1月1日