中国商務部がこのほど発表した統計によると、2020年1~11月の中国から「一帯一路」関係国向けの非金融類直接投資額は前年同月比24.9%増の159億6千万ドルに上った。
新型コロナウイルス禍により世界経済が甚大な影響を受ける中、こうした投資が大きく伸びたことは、内外に「一帯一路」の強靭さと活力ある姿を存分に見せつけた。コロナ禍に立ち向かう「生命の道」や経済回復の「成長の道」、潜在能力を解き放つ「ウィンウィンの架け橋」を構築するものであり、中国の大国としての責任を担う姿勢を示し、厳冬の世界経済に暖流を注ぎ入れる形となった。
■「生命の道」
「一帯一路」パートナー国はコロナ禍の中で相互支援を行い、感染防止に向けて一致団結し、共同発展に取り組んだ。中国は世界最大の医療物資の供給国としての役割を積極的に果たし、150以上の国と国際組織に280以上の緊急支援物資を提供した。
統計によると、中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列」の昨年の運行本数は1万本を超え、1~10月の輸送量は2019年通年を上回るなど、各国の感染防止対策を支援する「鉄鋼を運ぶ隊商」としての役割を担った。また、中国は「空のシルクロード」を通じて多くの国・地域を支援し、感染が拡大する中、医療物資1700トン余りを届けた。
■「成長の道」
感染拡大期も「一帯一路」プロジェクトは滞ることなく、迅速に操業を再開した。例えば、パキスタン・パンジャブ州の州都ラホール市では昨年10月、中国・パキスタン経済回廊で初となる大型軌道交通プロジェクト「オレンジライン」が開通し、同国の「地下鉄時代」が幕を開けることになった。
同時に、中国は多くの「一帯一路」パートナー国との間で物流を円滑にする「グリーン通路(優先通路)」や、人の往来を便利にする「快速通路」を構築するなど、「一帯一路」関係国の経済発展を確保するために積極的な役割を果たしてきた。