中国国務院新聞弁公室は10日に発表した「新時代の中国の国際開発協力」白書で、「新時代の中国の国際開発協力は、人類運命共同体の構築を目指しており、内在的精神がより豊かで、目標の志向性が明確で、行動と実践がより活力あるものとなる」と指摘した。インタビューに応じた海外の識者は、「中国は人類運命共同体の理念を指針とし、正しい義利観(政治的には正義・道義を、経済的には互恵協力を堅持する価値観)を掲げており、力の及ぶ限り積極的に国際開発協力を展開し、世界の発展に中国の力を注いでいる」と語る。
エジプト紙「アルアハラム」編集主幹のマンスール氏は、「住宅の改善から医療・教育制度の整備、困窮者支援まで、中国は貧困解消と民生改善を足がかりに、開発途上国、なかでも後発開発途上国の民生プロジェクトを支援し、現地の人々が獲得感と幸福感を持てるようにしている」と語る。
中国の支援を受け、◇コートジボワール・カメルーン・エチオピアなどの国々は給水システムを整備し、飲料水不足や水質の悪さなどの問題を解消した。◇スリランカ・セネガル・ギニアなどの国々で、中国は病院建設を支援し、医療水準向上に寄与、診療の利便性を高めた。◇フィジー・レソト・ルワンダなどでは、中国が支援するキノコ・植物栽培モデルプロジェクトは、農家に栽培技術とともに所得増加をもたらした。――開発途上国の貧困削減事業の支援を通じ、中国は国連の持続可能な開発のための2030アジェンダ達成に向け積極的に貢献している。
エジプトの首都カイロ旧市街から約50キロ離れたところで、中国企業が建設したエジプトの新行政首都中央ビジネス地区(CBD)初の超高層ビルのカーテンウォールがこのほど完成。マンスール氏は、「これはエジプトと中国の『一帯一路』共同建設重点プロジェクトだ。新型コロナ感染防止期間中も、プロジェクト建設は着実に進められ、中国は大国の責任を示した」と強調した。