米アップル社が27日に発表した2021会計年度第1四半期の決算によると、売上高が初めて1千億ドル(1ドルは約104.3円)の大台を突破して、創業以来最高の四半期の売上高になった。そして中国市場が力強い伸びをみせたという。第一財経網が伝えた。
同決算によれば、アップルは昨年10-12月に前年同期比21%増の1114億ドルの売上高を達成し、製品の種類ごとの売上高成長率はいずれも2けたに達したという。
同社のティム・クック最高経営責任者(CEO)は、「新型コロナウイルス感染症が大流行して封鎖措置が取られ、世界のアップルストアの一部を一時的に閉店に追い込まれたことがなければ、決算の結果はさらによいものになっただろう」と述べた。
世界市場での売り上げが堅調だったことがアップルの業績の伸びを後押しした。アップルによると、世界市場での売上高は全体の64%を占め、前年同期の61%を上回ったという。
アップルは昨年10月にiPhone(アイフォーン)の新機種を発売した。4モデルのある「iPhone12」は同社初の5G対応スマートフォンで、既存ユーザーが5G機種に買い換える「スーパーサイクル」が始まった。
中国市場での成長がiPhoneの売り上げを伸ばす重要な駆動要因になった。過去の四半期に、アップルの中華圏(台湾地区、香港地区を含む)の売上高は約57%増の213億ドルに達した。
クックCEOは、「中国はアップルの海外市場の中で非常に力強い動きをみせた」と述べた。
感染症の大流行も、アップルのマックパソコンやiPad(アイパッド)などのテレワークや教育の現場での利用を後押しした。アップルは昨年12月に自社製チップを搭載した新型マックを発売し、インテル社への依存度が低下した。
同期にアップルが保有する現金は1995億7千万ドルを超え、前期に比べて37億ドル増加したが、前年同期に比べると5.5%減少した。
19年1月、アップルは休暇シーズンの売上予測が予想を下回ると警告を発し、人々にアップルが成長の原動力を失いつつあるのではないかとの疑いを抱かせた。しかし今回発表された決算によると、過去2年間の売上高増加率は32%を超えている。
アップルの株価と時価総額も上昇を続けた。過去1年間に、株価は84%近くも上昇し、時価総額は2兆4千億ドルに迫った。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年1月29日