アナリストはこれについて、中国の貿易のこうした変化がもたらす影響は計り知れないとの見方を示した。このことは、国際的な経済・貿易協力における中国の重要性が今後ますます高まることを意味する。世界で唯一、貿易・経済ともにプラス成長を遂げた経済国として、中国は他の国が早急に不況から抜け出すために、なくてはならない存在となっている。
例えば、日本の公式統計によると、中国の消費が急速に回復したことで、今年1月の日本の対中輸出は前年同月比37.5%増となった。これに押し上げられる形で日本の輸出全体も6.4%増と2ヶ月連続で上昇した。
国際通貨基金(IMF)調査部のペティャ・コエヴァ・ブルックス副主任が語ったように、中国は世界経済のエンジンの一つで、サプライチェーンにおいても重要な役割を担っており、世界経済の回復に大きく貢献することだろう。
主要経済国は最近、中国との協力関係を強化する意思を示している。先進7カ国(G7)はこのほど、首脳会議(サミット)後に、「全ての人々にとって公正かつ互恵的な世界経済システムを支持することを目標に、G7は中国のような大きな経済国を含む20カ国・地域(G20)諸国と協力していく」とする共同声明を発表した。
このことは、中国ひいては世界貿易が一段と拡大する機会を持つことを意味する。中国社会科学院世界経済・政治研究所の高凌雲研究員は、世界の消費市場、供給側、資本提供者としての中国の重要性はますます顕著になり、他の国々は中国への依存度を高めていると指摘。したがって、中国の貿易が安定的に拡大することは、国内での新たな発展パターンの構築を支援するだけでなく、世界貿易の回復を後押しすることにもなると語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年2月28日