世界最大の発展途上国として中国は、2030年までに炭素排出のピークアウトと2060年までにカーボンニュートラルを実現する目標を打ち出した。炭素排出のピークアウトとカーボンニュートラルの実現は、広範かつ大きな経済・社会システム変革を要し、発展と排出削減、全体と局部、短期と中長期の関係を同時に処理しながら計画に沿って段階的に進める必要がある。「第14次5カ年計画(十四五)」綱要では炭素排出のピークアウトとカーボンニュートラルの実現および気候変動への対応に全面的に取り組む方針が打ち出された。
炭素排出のピークアウトとカーボンニュートラルを実現するには「十四五」期間にエネルギー革命を加速し、クリーン・低炭素、安全・高効率なエネルギーシステムを構築することでエネルギー供給保障能力を引き上げる必要がある。
供給サイドでは、エネルギークリーン生産の能力向上、各地の賦存資源の活用、多能で相互補完するクリーエネルギー拠点の建設、非化石エネルギーの割合引き上げを進める。需要サイドでは、低炭素エネルギーの代替を進め、石炭から電気へ、石油から電気への移行を図り、エネルギー利用効率を大幅に高める。配置サイドでは、資源・ネットワーク・需要・貯蔵の連動を強め、超高圧電力輸送ルートの利用率向上、揚水発電所の建設と新型エネルギー蓄積技術の大規模応用を加速する。
また、デジタル化ではスマートエネルギー分野の応用プロジェクトを進め、多能・連携・相互補完と需要のスマートコントロールを実現する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年3月28日