日々、お金を取り扱う金融業界の人は、高給取りのイメージが根強い。では現実には金融業界の「高級アルバイター」の給与水準はどうなのか。2020年の証券会社の上級管理職の給与を見てみよう。「中新経緯」が伝えた。
証券会社24社の管理職の年収は合計11億元
統計によると、2021年4月2日早朝の時点で、A株に上場する証券会社24社が年次報告書を発表した。それによると、24社の管理職の年収を合わせれば11億100万元(1元は約16.8円)に上り、前年の8億2700万元に比べて33.13%増加した。
「高級アルバイター」として、中国国際金融股フン有限公司(フンはにんべんに分、中金公司)、中信証券股フン有限公司(中信証券)、中信建設証券(中信建設)の上級管理職の年収がトップ3に並んだ。
上級管理職の総年収を見ると、中金公司の上級管理職が最も「よく稼いでいる」。20年の同公司の理事、監事、上級管理者の年収合計(税引き前)は1億6800万元だった。このうち年収1千万元以上が7人、400万元以上が7人だった。
中金公司管理委員会メンバーの黄海洲氏の年収は1930万7千元、社長補佐の王晟氏は1860万3千元、最高経営責任者(CEO)の黄朝暉氏は1598億2千万元、最高執行責任者(COO)の楚鋼氏は1546万1千元だった。
年収20万元で計算すると、「一般アルバイター」は96年間働いてやっと黄氏の1年間の収入を得られるということだ。1日あたりの収入で計算すると、黄海洲氏は1日で5万2900元を稼ぎ出し、王晟氏は同5万1千元を稼ぎ出している。
このほど胡潤(ルパート・フーゲワーフ)氏が発表した報告書「胡潤資産の経済的自立2021」によると、中国の一線都市の入門レベルの経済的自立のハードルは1900万元(1元は約16.8円)だった。これはつまり、中金公司の黄海洲氏は1年「アルバイト」をするだけで、一線都市の経済的自立のハードルを軽々越えるということだ。
中金公司に続くのは中信証券の上級管理職の総収入だ。年次報告書によると、20年には26人いる理事・監事・上級管理者の年収は合計1億4900万元だった。このうち馬堯氏、薛継鋭氏、楊氷氏の3人の執行委員会委員と上級管理職の高愈湘氏の年収はいずれも1千万元を超えた。
このほか、中信建設の理事・監事・上級管理者24人の収入は合計8783万6600元で、王常青会長の税引き前収入は480万2800元だった。招商証券国際有限公司の理事・監事・上級管理者19人の収入は合わせて4774万1200元に上り、会長の霍達氏の税引き前収入は517万9600元だった。東方証券股フン有限公司と海通証券股フン有限公司の管理職の総収入もそれぞれ4千万元を超えた。国泰君安証券股フン有限公司、華泰証券股フン有限公司、中国銀行などの中規模証券会社の管理職の総収入は3千万元から4千万元までの間、光大証券股フン有限公司、広発証券股フン有限公司など各社の管理職の総収入は3千万元以下だった。