2021年の政府活動報告で、中国は炭素排出ピークアウトとカーボンニュートラルの各種取り組みを着実に進める方針を示し、2030年までの炭素排出ピークアウト行動プランを策定した。
3月15日開催の中央財経委員第9回会議では、炭素排出ピークアウトとカーボンニュートラルがエコロジー文明建設の枠組みに入れられ、2030年までの炭素排出ピークアウトと2060年までのカーボンニュートラルの目標達成が要求された。炭素排出ピークアウトとカーボンニュートラルの目標達成は社会と経済の全面的改革に大きく影響し、体系的な検討、全体計画、総合的な施策が必要となる。
グリーン産業の発展はエコロジー文明建設やハイクオリティな発展における主要内容の一つであり、炭素排出ピークアウトとカーボンニュートラルの目標達成に向けた大きな支柱かつ推進力にもなる。
炭素排出ピークアウトとカーボンニュートラルの目標達成には産業の明確な方向性と目標を定め、炭素排出の削減や化石エネルギーの使用減少、エネルギー効率の向上が必要だ。鉄鋼、セメント、石油化学、非鉄金属といった炭素排出の多い産業の装備改造、技術向上を図り、電池、風力発電、太陽光発電、水素エネルギー、スマートグリッド、エネルギー貯蔵などのエネルギー技術の開発と応用を進めることでグリーンエコノミーを成長させる新しいエンジンを形成し、産業の低炭素化とグリーン化を推進する。
炭素排出ピークアウトとカーボンニュートラルの目標によって、エネルギー構造、産業構造、交通構造などは低炭素への転換が進むと同時に、省エネ・環境保護産業、クリーン生産産業、クリーンエネルギー産業、生態環境産業、インフラグリーン化、グリーンサービスなどのグリーン産業には大きな市場余地と新しい発展のチャンスをもたらす見通しだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年5月23日