中国中央政府と地方政府はこのところ相次いで、農村建設の取組促進に向けた政策支援を強化している。なかでも、人々の住環境の改善・古村落の文化財保護・デジタル郷村の建設などが取組の重点とされている。同時に、ソフトとハード両面から複数の措置を講じて郷村産業の発展を図る考えだ。
中国農業農村部の唐仁健部長は先般、「農村建設行動を強力に推し進め、郷村統治の革新的な方法を模索、様々な手法で農民の収入を増やし、農民の意思を充分に尊重、農民のための農村建設を堅持し、美しい郷里と素晴らしい生活を求める農民の願いをかなえていく必要がある」と述べた。
国家農村振興局と住宅・都市農村建設部はこのほど、農村建設の取組推進に向けた会議を開き、農村建設や農村の住環境改善などに注目、貧困から脱却しモニタリング支援対象となった人々の住宅保障などに注力し、取組を徹底する方針を示した。
中央政府だけでなく、各地方政府も農村建設推進に向けた取組を強化している。河南省は、農村建設行動を全面的に始動し、特別行動計画と作業推進メカニズムを策定。新たに1000の農村建設モデル村を育成し、郷村インフラ整備・農村基本公共サービス体系構築などのプロジェクトを実施する方針だ。黒龍江省は、デジタル郷村の試行推進に向けた政策を打ち出し、デジタル郷村活動を重要課題として位置づけ、関連措置を調整するなどさまざまな取組を推し進めている。
このほか、浙江省・江蘇省・湖南省・湖北省など複数の地域で、既存の建設計画を推進するための細則が相次いで発表された。それらは郷村の外観改善・インフラ水準の向上・基本公共サービスの均等化実現・農業や農村の現代化実現などに重点を置いている。