中央銀行が主管する「金融時報」は30日、論説委員による記事を掲載した。要旨は下記の通り。
このほど元高がやや進行している。今後を見ると、元高を支える要素と元安を支える要素がある。将来的に元安を促しうる4つの要素に要注意だ。まず、米連邦準備制度理事会(FRB)による量的緩和策の終了だ。次に、米国経済の力強い回復によるドル高の進行だ。それから世界の感染拡大が徐々に抑制され、供給能力が回復することだ。最後に、米国の資産バブルが崩壊し、世界のリスク回避のマインドが強まることだ。
物価上昇率が今後、引き続き予想を上回った場合、FRBは金融引き締めに取り掛かる可能性が高い。多くの資金が新興市場から米国に戻り、中国を含む新興市場の通貨レートが大幅な低下の圧力を受け、警戒が必要だ。FRBが将来的に量的緩和策を終了した場合、資産バブルを破裂させる可能性がある。これは米国の資産価格の大幅な調整を引き起こし、国際市場のリスク回避のマインドを強める。資金が米国の市場に戻り、米ドル指数が上がり、米ドル以外の通貨のレートを下げる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年5月31日