工業・情報化部の肖亜慶部長はこのほど、「中国の製造業は2010年より11年連続で世界一を維持している。これは中国の製造業大国としての地位が非常に堅固であることを意味する」と述べた。
しかし「大きいが強くない」が常に、中国の製造業が解消すべき問題として残っている。特に中核基礎部品、基幹基礎ソフトウェア、基幹基礎材料、先進基礎プロセスなどの基礎的な問題の解消が待たれる。これには弱点補強と長所の強化、基礎技術のイノベーションの強化、「中国製造」から「中国創造」への変化が必要だ。
製造業が持続的にハイエンドに飛躍
中国の製造業大国としての地位のさらなる強化は多くの面で示されている。
まず、その大きな規模だ。中国の工業付加価値額は2012-20年の間に20兆9000億元から31兆3000億元に拡大した。うち製造業付加価値額は16兆9800億元から26兆6000億元に拡大し、世界に占める割合が22.5%から30%弱に上がった。
次に、整った体系だ。中国の工業は41大類・207中類・666小類を持つ、世界で工業体系が最も健全な国だ。500種の主要工業製品のうち4割以上の生産量が世界一となっている。
さらに、製品の高い競争力だ。中国は現在、太陽光発電、新エネ車、家電、スマートフォン、入門クラスのドローンといった重点産業で世界のトップに立っている。通信機器、建設機械、高速鉄道などの多くのハイエンドブランドが世界に進出している。製造業が持続的にハイエンドに飛躍している。
国務院発展研究センター産業経済研究部の許召元副部長は、「中国の経済体制とビジネス環境は製造業の発展に適している。改革開放後、中国は比較優位を十分に発揮し、特に人的資源の優位性を発揮した。また中国の経済及び人口の巨大な規模がもたらす産業支援の優位性を十分に発揮した。それと同時に中国は世界貿易機関の枠組み内、社会主義市場経済の原則の下で十分に国際競争に参加し、国内外の資源を統一的に調整した」と述べた。
肖氏は、「産業技術再構築プロジェクトを推進し、弱点が比較的集中している部分に焦点を絞り、応用牽引、全体連動、掲示統帥などの新メカニズムにより難関を攻略する。その一方で国家製造業イノベーションセンターの建設を急ぐ」と述べた。
工業・情報化部の田玉龍チーフエンジニアは、「伝統産業の全産業チェーンの改造・高度化を促進し、かつ次世代情報技術、新材料、新プロセス、新装備、及び航空、宇宙、海洋などの新興産業分野にも焦点を絞る。産業のデジタル化とデジタルの産業化の発展に取り組み、未来の産業を見据えて展開し、産業発展の主導権を握る」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年9月22日