中国共産党中央委員会、国務院がこのほど通達した「知的財産権強国建設綱要(2021-2035年)」によると、中国はこれからビッグデータ、人工知能(AI)、遺伝子工学などの新分野・新業態の知的財産権関連の立法作業を加速するとともに、新技術、新産業、新業態、新スタイルの知財権保護ルールを構築・整備する方針だという。中国新聞社が伝えた。
同綱要は、中国の知財権強国の取り組みでは社会主義現代化に向けた知財権制度を構築する必要があり、条項がそろい、構造が緻密で、中国と海外が協調できる法律体制の構築においては、ビッグデータ、AI、遺伝子工学などの新分野・新業態の知財権の立法作業を加速することが含まれると指摘した。
法律体制の構築には次の内容も含まれる。実際の状況に応じて特許法、商標法、著作権法、植物新品種保護条例を速やかに修正し、地理的表示、外観デザインなどの専門的法律・法規の制定を検討し、専門の保護と商標の保護が協調し合う統一的な地理的表示の保護制度を整備する。集積回路の設計に関する法規を整備する。商業上の秘密の保護を強化する法律・法規を制定・改正し、知財権の乱用行為を規制する法律制度及び知財権に関連した反独占・反不当競争などの分野における立法作業を充実させる。科学技術進歩法を改正する。知財権の審査法則に合致した特別プロセスの法律制度を検討・構築・整備する。知財権侵害行為に対する懲罰的賠償制度を全面的に構築・施行し、損害に対する賠償の取り組みを強化するなどだ。
対応が迅速で保護が合理的な新興分野・特定分野の知財権規則体制の構築においては、新技術、新産業、新業態、新スタイルの知財権保護ルールを構築・整備すると同時に、インターネット分野の知財権保護制度を検討・整備する。データの知財権保護規則を検討・構築する。オープンソースの知財権と法律体制を整備する。アルゴリズム、ビジネスメソッド、AIを用いた製造物の知財権保護規則を検討・整備する。
このほか、次のような取り組みもある。遺伝資源、伝統的知識、民間の文芸作品など取得・利益共有のための制度構築を強化し、無形文化遺産の収集・整理と転換・利用を強化する。中医薬の伝統的知識の保護と現代の知財権制度との効果的な連携を推進し、中医薬の知財権総合的保護体制の整備を進め、中医薬特許特別審査・保護メカニズムを構築し、中医薬の伝承・イノベーション・発展を促進する。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年9月23日