中国A株市場ではこのところ、出来高の増加が続いている。9月17日現在、A株市場の出来高は42営業日連続で1兆元を上回るなど、中国株式市場が活気付き、出来高を大幅に伸ばすなど、中国経済と株式市場に対する市場の自信のほどがうかがえる。 好調なパフォーマンスをもたらした原因として、次のことが挙げられる。

　１、中国経済は総じて安定的に運営されており、株式市場に成長への自信をもたらしている。1月から8月にかけて、主要マクロ経済指標は安定的に推移し、一定規模以上（年間売上高2000万元以上）の工業企業の付加価値額、サービス業の生産指数、社会消費財小売総額（小売売上高）、モノの貿易総額が大幅に伸びた。

　ハイテク製造業、情報技術産業などは安定を保ちながら成長しており、新エネルギー自動車や産業用ロボットなどのハイテク製品も大幅に伸長。市場参加者は増え続け、市場は引き続き活気付いているほか、

消費者物価指数（CPI）は適切な範囲内で推移し、住民所得が増え続けている。

　２、世界的に流動性が潤沢で、中国株式市場に大量の資金が流入した。新型コロナウイルス感染症の流行に対処し、経済成長を回復させ、社会的支援を強化するため、米国をはじめとする世界の多くの国が金融緩和を実施したことで、世界的な過剰流動性が生じた。感染拡大が抑えられ、経済成長も安定している中国は、最適な外資流入先となり、中国の株式市場も国際資本の投資対象となっている。

　３、コロナの影響に対処し、さまざまな経済的・社会的発展目標を確実に実現するため、政府が積極的な財政政策と適度に緩和的な金融政策を実施した。同時に、国民経済の健全で安定した持続可能な発展を維持するために、政府は周期を跨ぐマクロコントロール政策を実施し、金融業界、不動産、教育、プラットフォーム経済に対する管理を強化するとともに、金融リスクを防止・軽減するための一連の政策を行った。これにより、潤沢な資金が再配分され、一部は新しい産業や分野に、一部は株式市場や債券市場に流入した。