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CO2を原材料とし、植物の光合成を使わず、直接デンプンを人工合成する。このSF作品のような一幕が、実験室内で本当に上演された。中国の科学者は初めてCO2からデンプンを作る全合成を実現した。関連研究成果は北京時間24日、国際的な学術誌「サイエンス」（電子版）に掲載された。
中国科学院天津工業生物技術研究所の馬延和研究員はチームを率い、「積み木」のような手段で11ステップの反応による非自然炭素固定及びデンプン合成のルートを設計・構築した。実験室内で初めてCO2からデンプン分子への全合成を実現した。核磁気共鳴などの検査によると、人工合成デンプン分子は天然デンプン分子の構造・組成と一致する。
実験室の初歩的な試験によると、デンプンの人工合成の効率は伝統的な農業生産の8.5倍にのぼる。現在の技術パラメータに基づき推算すると、十分なエネルギー供給を条件とした場合、1立方メートルサイズのバイオリアクターによるデンプンの年間生産量は理論上、中国の面積5ムーのトウモロコシ畑の年間生産量に相当する。
馬氏は、「今回は自然界に存在しない合成代謝ルートを研究・設計・構築し、自然の生物プロセスを大幅に上回る効率にし、自然ルートの数億年の進化を実現した。この進展はデンプンの工場生産の窓を開き、またCO2を原材料とし複雑な分子を合成するため新たな技術路線を切り開いた」と説明した。
｢中国網日本語版(チャイナネット)｣2021年9月24日
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