中国車の品質・技術・ブランドサービスの水準が近年絶えず向上し、国際的な競争力が徐々に強化されている。これは自動車輸出の高成長を促している。中国車の輸出は新たな見所、新たな特徴を示している。
・新エネ車が欧州市場を積極的に開拓。中国汽車工業協会のデータによると、中国自動車メーカーの今年8月の輸出台数は18万7000台で、うち新エネ車の輸出増への寄与度は35.2%。中国汽車工業協会の許海東副チーフエンジニアは、「『省エネ・新エネ車産業発展計画(2012-20年)』を経て、中国の新エネ車産業は現在、すでに徐々に発展し始めており、製品が成熟化してきている。国内の消費者から広く認められ、かつ海外進出のペースを上げている。昨年より中国の新エネ車が欧州市場を積極的に開拓しているが、これは注意すべきことだ。欧州政府が大量の補助金を支給し、欧州市場の浸透率が上がり続けている」と述べた。
比亜迪のSUV「唐EV」の第1陣・100台が6月7日に上海港を出発し、7月24日に順調にノルウェーのドランメン港に到着した。唐EVのノルウェー発売並びに1台目交付イベントが8月12日、オスロで開かれた。世界で初めて新エネ車100万台ラインオフを達成した中国ブランドによる今回の交付は、その乗用車事業のノルウェー市場及び欧州市場への正式な進出・展開を意味する。同社の責任者は、「年内にノルウェーに唐EVを1500台交付する見通しだ。当社の新エネ車事業はすでに米国、カナダ、ブラジル、チリ、メキシコ、コロンビア、エクアドル、ウルグアイ、アルゼンチン、パナマなどの国や地域で全面的に展開されている」と述べた。
・輸出モデルに変化。吉利がプロトンを買収・合併し、長城汽車がゼネラルモーターズのタイ工場を買収し、上汽乗用車がタイで合弁工場を設立し、上汽通用五菱がインドネシアで工場を設立した。中国自動車メーカーは近年、ASEAN市場で次々と投資し工場を建設している。業界関係者は、「ASEANの制度によると、ASEANのどの加盟国で工場を建設しても、現地化が一定の程度に達していれば、ASEANのすべての国に輸出できる。中国自動車ブランドは巨大資本によりASEAN市場の扉を開いている」と指摘した。許氏は、「中国自動車メーカーの海外進出のモデルにも変化が生じ、インドネシア、タイ、インド、ロシアなどで投資し工場を建設している。これらの現地化生産モデルは、中国自動車メーカーの海外進出の未来の発展方向だ」と述べた。
・製品の競争力が向上。許氏は「中国自動車メーカーが近年輸出している車種の多くが国内人気車だ。これらの製品はすでに国内で消費者から認められており、輸出先の市場でも高い競争力を持ち、海外消費者から認められている」と述べた。例えば長城のピックアップトラックの今年1-7月のチリにおける販売台数は4773台で、市場全体で2位となった。吉利博瑞はマレーシアで好評を博し、上汽名爵はタイでよく売れている。優れた製品は海外でも自ずとよく売れる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年10月12日