米マサチューセッツ工科大学交通物流センター長はこのほど新華社の独占取材に応じた際に、次のように述べた。
米政府が新型コロナウイルスの流行後に打ち出した広範な財政刺激策、感染症の世界のサプライチェーンに対する破壊、米国のインフラの老朽化は、現在の米国でサプライチェーンの危機が生じている3つの原因だ。
米政府の広範な財政刺激策と米国の経済活動の再開は、国民の大規模な消費を刺激したが、生産能力と物流水準は限られている。これは人々の消費の意欲によって変われるものではない。
米国の一部の港湾では船の持続的な渋滞により、数万基のコンテナを降ろせなくなっている。また陸路の輸送力不足により、貨物が直ちに輸送されず、消費の需要を満たせていない。同時に倉庫などの保存スペースにも不足が生じている。これはロサンゼルスなどでの普遍的な状況だ。
感染症や物流などの不確実性への懸念により、買い占めが不可避になっており、世界のサプライチェーンの緊張をさらに激化させている。
米国の道路や鉄道などの交通インフラはかつて世界をリードしていたが、ロサンゼルスやロングビーチを含む米国の港湾では現在、国際標準の自動化システムが構築されていない。これらの問題は短期間内の解消が難しい。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年10月30日