世界貿易機関(WTO)の張向晨事務局次長はこのほど、スイス・ジュネーヴで新華社の独占取材に応じ、世界の多国間貿易体制が保護主義の影響を受ける中、中国はWTOで建設的な役割を発揮し、多国間貿易体制の中流の砥柱となったと話した。
今年は中国のWTO加盟20周年にあたる。張向晨氏は、中国のWTO加盟により、貿易パートナーは安定した政策予想を確立でき、中国は経済グローバル化に溶け込み、世界に巨大な市場余地を与えたと述べた。
張向晨氏は国際貿易分野に従事して数十年になり、中国のWTO加盟交渉にも参与し、2017年から2020年まで中国常駐WTO代表、特命全権大使を務めた。
中国のWTO加盟後の20年間を経験し見届けてきた張向晨氏は、「中国は多国間体制においてますます重要になり、WTO加盟国から広く認められている」と述べ、中国を代表しWTOの会合で発言した際、中国の声に耳を傾けようと会場は静まり返っていたと感慨深げに言った。
張向晨氏は、WTO加盟により中国は受益したが、近年得た巨大な発展のチャンスには中国の経済体制改革が深く関係していると考えている。WTO加盟は中国の経済グローバル化への浸透と国内経済体制改革を融合させ、「発展のエネルギー」を引き出し、中国経済発展の巨大な活力を放った。