中国の発電大手、華能集団の大連荘河洋上風力発電所(遼寧省荘河市)で16日、風車の設置が全て完了し、試運転で系統連系を開始した。中国北方地域で単体としては最大規模、かつ最も高緯度にある洋上風力発電所となる。試運転開始後の年間発電量は約9億6千万キロワット時に上る見込みで、96万世帯分の年間消費電力量を賄うことができる。
この発電所は、中国鉄建傘下の海洋エンジニアリング大手、中国鉄建港航局集団とインフラ大手、中国電力建設集団(中国電建)傘下の華東勘測設計研究院が建設を請け負った。同規模の火力発電所と比較すると、標準炭換算で年間約30万トンの石炭を節約し、汚染物質の排出を66万トン削減することができる。
「炭素」は一般的な化学元素であり、「風」はありきたりの自然現象だが、まさか電気を起こせるとは誰が想像できただろうか。中国が掲げる2030年までの二酸化炭素(CO2)排出量ピークアウトと2060年までの炭素中立(カーボンニュートラル)の二つの目標が支えとなって、風力発電に追い風が吹いており、太陽光発電に続く次の電源として、その高い潜在性に期待が集まっている。
企業情報検索サイト「天眼査」によると、中国には現在、約4万1千社の風力発電企業がある。今年に入ってから、企業登録数は前年同期比40.1%増の8800社を上回った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年12月26日