最新の自動車企業販売データによると、ゼネラルモーターズの2021年の米国自動車販売台数は220万台、トヨタ自動車は230万台だった。これは、トヨタが2021年にゼネラルモーターズに代わり米国で最も売れた自動車ブランドになったことを意味する。

　この情報は世界の自動車業界、特に米国の自動車業界から広く注目されている。米国の主要メディアも次々とこれを報じた。1931年にフォードを抜いて以降、ゼネラルモーターズは米国市場で売り上げトップを維持してきた。

　しかし、米国の自動車売り上げトップの座が日本企業に渡ったことは意外なことではなく、長期にわたる米自動車メーカーの競争力低下による結果である。

　ゼネラルモーターズは生産と販売がチップ不足の影響を受けたとしたが、トヨタも同様にチップ不足の影響を受けている。トヨタは管理と運営戦略がより優れており、チップ不足による影響にうまく対応できただけである。

　トヨタの米国販売台数のゼネラルモーターズ超えは、チップ不足だけでは説明できない。世界を見ると、米自動車企業の販売台数はとっくにトヨタやフォルクスワーゲンに差をつけられている。2020年、フォルクスワーゲンの販売台数は930万台を超え、トヨタは900万台に迫った。ゼネラルモーターズとフォードはそれぞれ600万台と400万台で、大きな差がある。

　米国の市場シェアの変化を見ると、2005年、ゼネラルモーターズ、フォード、当時のダイムラー・クライスラーの米3社の販売台数の米国でのシェアは57％だった。しかし現在、米国の主要自動車メーカーのシェアの合計は約40％に低下している。

　昨年以降、米国は一連の電気自動車産業促進策を打ち出し、米主要メーカーも電気化モデル転換を進めた。多くの好利益を受け、1年あまりで、ゼネラルモーターズとフォードの株価は大幅に上昇した。テスラは、2021年の納車台数が93万6200台に達し前年比87.2%増加し、時価総額は1兆ドルを超え、世界で最も勢いのある自動車メーカーになった。

　これは、米国が世界自動車産業で再び高みに登ることを楽観視できる理由を説明している。当然、楽観視しているのは米国だけではない。新たな技術変革期と多くの市場可能性がある中で、中国、ドイツ、日本などの国は世界自動車市場で重要な役割を占めることに自信を持っている。（記事：経済日報 袁勇）

「中国網日本語版（チャイナネット）」2022年1月9日