どのように定年退職年齢を引き上げ?
「段階的」な定年退職年齢引き上げは、以下の二通りの解釈ができる。
一つ目は、定年退職年齢引き上げの時間を段階的に進めていくパターンで、一定の移行期間を設けて新しい法定の定年退職年齢に達したら、全ての人にその新しい規定を適用させていく。
もう一つは、定年退職年齢引き上げの方法を段階的に進めていくパターンだ。例えば、女性の定年退職年齢を3年ごとに1歳引き上げ、男性の退職年齢を6年ごとに1歳引き上げて、2045年に65歳にまで引き上げる方法だ。
人力資源・社会保障部は現在、関係当局と定年退職年齢引き上げの具体的な実施案を制定している。
実施時期はいつ頃に?
「通知」の指示に基づくと、「第14次五カ年計画」期間中に実施される可能性が高い。江蘇省ではすでに、試験的な実施が始まっている。
今年1月30日に、江蘇省の人力資源・社会保障庁が発表した「企業職工基本養老保険実施弁法に関する通知」は、「本人が申請し、雇用機関が同意した場合、人力資源社会保障行政当局に届出をして、保険加入者の定年退職を最短で1年以上遅らせることができる」と明確に規定している。
例えば、定年退職の年齢に達したものの、能力が非常に高く、企業も退職を望まない従業員がいた場合、本人も望むのであれば、企業と話し合いをしたうえで、定年退職年齢を引き上げることができる。
これは、科学的であると同時に、従業員や雇用機関の目線に立ったスタイルとなっている。従業員は企業と合意することを条件に、定年退職年齢引き上げを申請することができ、画一的ではないため、企業も従業員も受け入れやすい。
同じく山東省の人力資源・社会保障庁も今年1月に、「企業・事業機関の高級専門家の定年退職年齢引き上げに関する問題のさらなる規範化の通知」を発表し、中国で初めて定年退職年齢引き上げを実施した。
山東省のこの文書は主に技術系職種を対象にしており、副高級以上の職階であれば、定年退職年齢を引き上げるかを自分で決めることができる。具体的な退職時期については、申請が通れば、1‐3年引き続き働くことができ、通常65歳を超えることはないとされている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年2月23日