新配置での初打ち上げ 積載能力を相互補完
「長征8号」シリーズは中国で現在、最も「若い」新世代キャリアロケットでもあり、ブースターありの配置とブースターなしの配置があり、今回打ち上げられる「長征8号遙2」はブースターなし配置の初の打ち上げとなる。では、さきに初打ち上げに成功した「長征8号」とどこが違うのか。
今回打ち上げられる「長征8号遙2」を「長征8号」と比較すると、最もわかりやすい違いはロケット本体を取り囲むように配置された2つのブースターがなくなり、ロケットが「1本の棒」のようになったことだ。研究開発者がわずか1年でこの新配置ロケットの打ち上げ条件をクリアしたことは、ロケットに採用された「モジュール化」設計アプローチによるもので、稼働中の衛星の関連製品・技術を十分に継承しながら、スピーディな集積と研究開発を実現した。
外見の違いだけでなく、この2つのロケットは積載能力でも相互補完を実現した。既存の「長征8号」は4.5トンの宇宙機の打ち上げニーズに応えるもので、新配置の「長征8号遙2」は3トン以下のニーズに応えるものとなる。
中国航天科技集団公司第一研究院の長征8号キャリアロケットサブチーフデザイナーの呉義田さんは、「(「長征8号遙2」は)高度700キロメートルの太陽同期軌道の積載量3トンレベルを達成しており、現在の市場で緊急のニーズがある中低軌道に向けた主力のロケット配置になる。このような軌道を運行するのは主に一部の地球観測衛星だ」という。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年3月1日