国内総生産(GDP)成長率は5.5%前後――今年の政府活動報告のうち、経済成長率の予想・目標値が発表されると、直ちに国内外から注目を集めた。
なぜ5.5%前後?
世界では現在、感染拡大が依然として続いており、大口商品の価格が高騰・変動している。外部環境がより複雑化・深刻化し、不確実になっている。国内の経済発展は需要の疲弊、供給の衝撃、マインドの弱体という3つの圧力に直面している。
複雑な情勢のもと、ある海外メディアは5.5%前後という目標が高く設定されており、中国経済の先行きは「楽観できない」としている。
今年の成長率の目標をどう見るか?
政府活動報告はこの目標の設定について、主に雇用安定、民生保障、リスク防止の需要を考慮すると同時に、過去2年の平均的な経済成長率、第14次五カ年計画の目標と結びつけたものと指摘した。「これは高い基準値の上での中高成長であり、能動性を示している」
国務院研究室の向東副主任は、「5.5%前後の設定は科学的で合理的だ。これは現段階の中国の潜在的な成長水準に合致し、マインド誘導、信頼感の強化、発展の共通認識の形成に有利だ」と述べた。
北京大学国家発展研究院の姚洋院長は、「中国経済の潜在的な成長率は依然として5.5%から6%の間だ。過去2年の経済の平均成長率は感染症により5.5%に達しなかった。今年の目標の設定はより潜在的な成長水準に近い」と指摘した。
中国の経済規模は昨年、114兆元を超えた。これを踏まえた上での5.5%という成長の経済規模は、世界トップ20の経済体に相当する。
米紙「ニューヨーク・タイムズ」は、中国の5.5%前後という目標は例年よりやや下方修正されたが、依然として大多数の国を上回り、不確実な世界に自信をもたらすとした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年3月9日