5.5％前後の目標は達成可能か？

　ある海外メディアは、中国は今年の目標を設定する際に、ロシアとウクライナの衝突の経済への影響を低く見積もったとした。このような疑問はある程度、中国経済が直面している挑戦を浮き彫りにした。

　「消費と投資の回復が遅れ、輸出安定の難易度が上がり、エネルギー・原材料の供給が依然として逼迫している」「壁を乗り越えなければならない」「今年の経済・社会の発展任務は重く、挑戦が多い」

　政府活動報告は今年の発展が直面している問題と挑戦を十分に予想・評価しており、かつ5.5％前後という目標は「苦しい努力がなければ実現できない」との見方を示した。

　未曾有の圧力と挑戦は、目標達成が困難なことを意味していない。

　政府活動報告は、「新たな低迷の圧力を受け、安定成長をより際立った位置に据えなければならない」と指摘した。

　マクロ政策は穏健かつ効果的で、ミクロ政策は市場主体の活力を持続的に引き出し、構造政策は国民経済の循環の円滑化に取り組み、科学技術政策は着実に実行に移す――これら一連の政策の組み合わせは、安定成長の良好な環境の形成に有利だ。

　財政支出規模を昨年より2兆元超拡大し、地方政府特別債券を3兆6500億元に設定し、通年で約2兆5000億元の税還付・減税を行い、中央予算内投資を6400億元に設定する――これら一連の力強い措置は、安定成長の大きな力の形成に有利だ。

　世界銀行中国局の芮沢局長は、「直面している環境は楽観できないが、中国には経済安定成長を支えるための十分な政策の余地がある」と述べた。

　国際原油価格がこのほど1バレルあたり110ドルを突破した。石炭、天然ガス、鉄鉱石などの価格も高止まりしている。ある海外メディアは、世界的な物価上昇が続き、中国の供給確保・価格安定に新たな挑戦をもたらすと懸念した。

　国家発展改革委員会の胡祖才副主任は、「中国経済は強靭性が高く、市場の空間が広く、政策ツールボックスが豊富だ。特に食糧生産は年々豊作で、生きた豚の生産能力が十分で、工業・農業製品及びサービスの供給が十分だ。物価の安定運行を保つ条件・能力・自信が完全にある」と答えた。

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2022年3月9日