安定的な投資は、内需を喚起する根本的な原動力であり、経済成長を維持する上で重要な力となる。
中国国家統計局投資司の羅毅飛首席統計師によると、各地域や各部門が1月から5月にかけて、新型コロナ対策や経済社会の発展に向けた調整に注力し、投資を後押しする重要な役割を果たしことで、投資は堅調に推移した。1~5月の固定資産投資(農家を除く)は前年同期比6.2%増加、伸び率は1~4月に比べ0.6ポイント低下したが、下落幅は1.9ポイント縮小した。
統計によると、1~5月の全国のインフラ投資は前年同期比6.7%増加、伸び率は1~4月に比べ0.2ポイント上昇し、投資全体の伸び率を0.5ポイント上回った。製造業向けの投資は前年同期比10.6%増加、伸び率は1~4月に比べ1.6%ポイント低下したが、下落幅は1.8%ポイント縮小した。ハイテク産業向けの投資は前年同期比20.5%増と、今年に入ってからも20%を上回る伸びを維持している。
同時に、大型プロジェクト向けの投資が成長をけん引する上で大きな役割を果たした。1~5月の投資総額1億元以上のプロジェクト(実績ベース)は前年同期比 10.2%増と、投資全体を4ポイント上回った。投資全体の伸びに対する寄与率は83.3%と、1~4月を2%ポイント上回り、投資全体の伸びを5.2ポイント押し上げた。
北京大学国家発展研究院の副院長の余淼傑副院長は「足元で中国経済に下押し圧力がかかる中、投資が経済成長をけん引するトロイカの一端を担っている」と説明。「投資形態から見ると、インフラ投資による経済成長のけん引効果が顕著だ。また、製造業とハイテク産業向けの投資の伸びが大きく、製造業のモデル転換と高度化の促進や中国経済の着実かつ健全な発展の促進に寄与している」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年6月26日