世帯収入の増加、新規参入者、地場ブランドの持続的な成長を受け、中国はすでに世界コスメ企業の重要な成長源になっている。コンサルティング会社のユーロモニターのデータによると、世界のコスメ市場の規模は2018年に4880億ドルで、19年には5148億ドルにのぼった。中国の18年の規模は385億ドルで、14.9％の伸び率で世界市場の成長をけん引し、20年には776億ドルにのぼった。米誌「Women's Wear Daily」が伝えた。

　中国コスメ市場の急速な台頭には2つの理由がある。まず、過去数十年に渡り5000を超える海外コスメブランドが中国市場に進出した。持続的な成長をもたらしただけでなく、地場コスメ企業に有利なビジネス環境を構築した。国際ブランドが中国市場に大挙して押し寄せるなか、中国のコスメ産業のバリューチェーンが日増しに成熟している。

　次に、中国のコスメ・スキンケア用品の消費者が日増しに増加している。世帯収入の持続的な増加、地方都市の消費能力の拡大により、これらの消費者が急増している。中国市場に進出して41年になる資生堂にとって、中国は17年より最大の海外市場となっている。同社の上海にある中国事業所は19年末に「第2の本部」とされた。

　中国は重要な消費市場及び製造業の中心地であり、さらにイノベーションの駆動力になろうとしている。研究開発センターや投資ファンドの設立など、ロレアル、資生堂、ユニリーバなどの海外コスメ大手が対中投資を持続的に拡大している。同時に上海家化、伽藍集団、花西子などの地場ブランドが国際市場を開拓すべく、グローバル事業の展開を開始している。中国コスメブランドはさらに越境ECにより海外市場に進出している。中国のコスメ市場は現在の6000億元から（25年には）1兆元に拡大する見込みだ。

　｢中国網日本語版(チャイナネット)｣2022年6月28日