業界関係者は、「非鉄金属の価格下落は需要の萎縮であり、需要の萎縮は中国(主な金属消費国の一つ)を含む世界主要経済体の回復の遅れによるものだ」と述べた。
世界の半導体の危機も状況をさらに悪化させている。半導体不足により自動車や各種電子機器(パソコン、スマホ、ゲーム機など)の生産量が減少している。例えば自動車バッテリーの需要の減少により鉛価格が下落している。国際鉛亜鉛研究会のデータによると、今年の市場では鉛が1万7000トン余剰し、鉛価格の下落を促す見込みだ。錫の状況も類似している。錫は電子製品の溶接や、家電、船舶、ソーラーパネルの製造に用いられる。
さらに銅だ。銅は金属加工、建築、機械、自動車・列車製造、計器製造及び電気工学、天然ガス供給などの各業界に需要がある。金融会社のアナリストによると、銅価格の下落は世界の工業生産規模の縮小を示しているという。
国際市場の金属価格の下落により、ロシア冶金業界の利益が減少している。多くのアルミニウム製錬工場にも赤字が出始めている。制裁の圧力により、その多くの工場がコスト高騰に直面しており、状況がさらに悪化している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年7月13日