2022年世界インターネット会議烏鎮サミットの会期中に開かれた「インターネットの光」博覧会では、農業や工業から政府統治、社会生活に至るまで、あらゆる場所にデジタル技術が活用されていることがうかがえた。第5回中国国際輸入博覧会では、多国籍企業が競うように新しい技術やサービスなどを紹介し、急速に発展するデジタル経済の力強さを実感させた。
一方、国際電気通信連合(ITU)の統計によると、世界にはインターネットにアクセスできていない人が30億人近くおり、そのほとんどが発展途上国の人々だという。中国は、あらゆる関係各方と協力してグローバル発展イニシアチブの実施を促進し、デジタル時代の相互接続を重要な協力分野の一つとし、デジタルインフラの強化や世界のデジタルデバイド(情報格差)の解消、共同発展の促進に寄与する方針だ。
中国はデジタル経済大国であり、世界のデジタル経済の健全で秩序ある発展を促進する上で重要な存在ともなっている。研究機構の推計によると、中国のデジタル経済の規模は2021年までに45兆5千億元に達し、数年連続で世界第2位となり、国内総生産(GDP)の39.8%を占める見通しだという。電子商取引(EC)、モバイル決済とも取引額が世界一となっている。
中国はこれまでに17カ国との間でデジタルシルクロードでの協力に関する覚書を締結したほか、23カ国と「シルクロード電子商取引(EC)」に関する二国間協力メカニズムを構築。アフリカ諸国との間で「デジタル・イノベーション・パートナーシップ計画」を策定・実施したほか、東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国との間では「中国・ASEAN情報港」を構築した。