中国のデジタル経済はSNSと検索エンジンから発展が始まり、その後さらにネット通販、決済、フィンテックに広がった。その後デジタル経済はさらに地図、配車アプリ、宅配に、さらにはオンラインゲームやストリームメディアに広がった。オランダINGグループがウェブサイトで伝えた。
中国情報通信研究院が発表した「中国デジタル経済発展報告書(2022年)」によると、中国の昨年のデジタル経済の規模は45兆5000億元にのぼり、米国に次ぐ世界2位となった。同業界の対GDP比は10年内に2倍上がり、40%弱にのぼった。
デジタル経済分野の監督管理は独占禁止法の施行から始まった。中国政府は、テック企業は独占の権力を乱用し、個人情報を大量収集しそのアクセス権限を乱用し、盲目的にフィンテックを発展させているとした。これを背景とし、中国はデジタル経済の各方面の新しい法律・法規を打ち出した。
未来のデジタル経済の成長源の一つは、製造業と工業のデジタル化だ。消費者のサイバー空間がすでに工業よりも先進的な水準まで発展していることから、第14次五カ年計画は自動化、ロボット応用、アルゴリズム、工業応用の需要を強調した。第20回党大会報告は、戦略的新興産業の融合・集約発展を促し、次世代情報技術、AI、バイオ技術、新エネ、新材料、ハイエンド設備、グリーン・環境保護など一連の新たな成長エンジンを構築するとした。これらの政策はサイバー空間の未来を新たな方向に導き、既存のIT企業に成長のチャンスを創出する。またビッグデータはその中で重要な役割を演じ、生産期間を短縮し、生産の質を高めることが可能だ。
規模を見ると、2019年のデジタル産業の付加価値額は前年比11.1%増の7兆1000億元にのぼった。近年力強く成長しているとはいえ、中国全体のデジタル経済規模と比べると依然として低い数値だ。
しかしこの流れが変わろうとしている。中国はすでに付加価値がより高い産業、ビッグデータ、AIに注力している。これはIoTが広く導入される可能性を意味している。また中国の労働力の高齢化もこの流れを促す。さらに重要なことは、第20回党大会報告が科学技術革新の重要性を強調していることで、これは今後数年の中国の技術研究開発の繁栄を促進することになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年12月1日