国連貿易開発会議(UNCTAD)シニアエコノミストの梁国勇氏はこのほど、新華社の独占書面インタビューで、中国政府が3年にわたり感染症の予防・抑制と経済・社会の発展を統括しながら一連の措置を講じることで、世界経済の安定に大きく貢献してきたと答えた。
梁氏は、新型コロナ感染症の流行後、中国が力強く対応し、営業と生産の迅速な再開を促進したとの見解を示す。中国が採用しているマクロ経済政策は自国と世界経済の安定的な発展に寄与。供給側を見ると、中国はコロナ禍の間、全体的に安定した生産と好調な輸出で世界経済の回復を支えた。特に世界的にインフレが高まる中、中国の物価水準は全体的に安定を保ち、世界経済の安定に貢献している。
梁氏は、中国の防疫政策が最適化されたことで、2023年は中国経済がより高い成長率を実現すると予測した。コロナ禍の影響を受けたにもかかわらず、中国経済は粘り強さと成長の勢いを維持しており、これが経済の潜在力をうまく引き出すことにつながるという。また、中国のマクロ経済政策にはまだ大きな余地があり、財政・金融政策が経済成長の促進においてより前向きな作用を発揮する見通しだ。
外部環境を見ると、主要国の金融引き締め政策や世界経済の大幅な成長鈍化など不利な要因が中国の経済成長に一定の制約を与えることは避けられない。しかし、内部にある多くの有利な要因によって、2023年の中国経済はより高い成長率を達成する可能性がある。世界第二の経済大国である中国は今後、世界の経済成長において主導的な役割を果たすだろう。
梁氏は、中国の輸入需要の持続的な拡大が他国の経済に新たな機会を提供するとの見方を示した。中国が自国民の外国旅行を段階的に再開することは、観光地のサービス業の好況とサービス輸出の成長を後押しする見通しだ。
梁氏は、世界経済が向こう3-5年にわたり低成長、低原動力、高インフレ、高リスクの段階となり、主要先進国の金融政策の方向性が世界経済に大きな不確実性をもたらすと考えている。このような環境下で中国経済が発展に向かうことは、世界経済の安定に大きな作用を発揮するに違いない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年2月12日