中国の新エネ車が「速度を上げて」世界に進出

中国網日本語版  |  2023-03-07

中国の新エネ車が「速度を上げて」世界に進出。

タグ:新エネ車

発信時間:2023-03-07 15:03:12 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 2023年全国両会(全国人民代表大会・中国人民政治協商会議)が予定通り開催されている。今年の全国両会で、新エネ車が新興産業として、関連提案に注目が集まっている。

 全国政協委員で吉利控股集団会長の李書福氏によると、中国は昨年、新エネルギー車を67万9000台輸出し、前年比伸び率は120%増となった。また、中国は8年連続で新エネ車の生産販売台数が世界一となった。2023年初めも、中国の新エネ車輸出は好調な成長の勢いを見せ、1月は前年同期比48.2%増を記録した。

 国産新エネ車市場の浸透率が絶えず向上するにつれ、新エネ車の海外輸出はすでに中国自動車業界の注目の的となっている。強大な内需市場と完全なサプライチェーン、産業チェーンの支えによって、中国の新エネ車は急速に発展し、世界産業競争で新たな優位性を形成した。

 中国新エネ車ブランドの海外版図拡大の背後には、技術的な革新のほか、政策や物流サプライチェーンなどによる支えもある。

 商務部はこのほど、関係部門と共同で新エネ車企業による海外マーケティング事業とアフターサービスネットワーク構築の加速化、ブランドのPR強化を引き続き支援すると表明した。「中欧班列」を通じて輸送するなど、新エネ車輸出ルートの拡充も支持する。

 新エネ車の発展は中国が自動車大国から自動車強国へと発展する過程で必ず通る道である。しかし、将来に向けて新エネ車産業が「規模の大きい産業」から「強い産業」になるには、依然として多くの課題に直面しており、国家レベルのトップレベルの計画と統一的な解決案が必要である。

 今年の全国両会において、全国政協委員で全国工商連副主席の張興海氏は、「自主新エネ車の世界競争への参加支援に関する提案」を提出した。

 提案の中で、張興海氏は、現在、国内の新エネ車輸出には3つの問題があると指摘した。まず、欧米の工業強国が新エネ車分野に全面的に進出することを背景に、保護主義がますます激化し、欧米の新エネ車分野への研究開発投資が増加し、貿易保護法案の制定により特許障壁ができること。次に、欧米諸国が新エネ車の輸入に際して一連の複雑な技術法規と安全基準を設けるなど、中国製新エネ車の輸出認証が難しいこと。最後に、新エネ車輸送の面で、陸路と海路の2つのルートの輸送力は制限されているため、輸出物流が滞り、鉄道輸送運賃が海路輸送より50%高く、海運RORO船の運賃が上昇し続け、輸送力の均衡維持が困難で、輸送周期も長いこと。

 これに対し、張興海氏は、政策面の支援と技術面の指導により、自動車企業の海外市場開拓をサポートするよう提案した。自動車企業の技術交流、海外出展などに便宜をはかり、「認証難」の解決を支援する。自動車企業が海外自動車市場の規範などを十分に把握できるよう助ける。同時に、輸出運賃が高く、輸送力が不足しているなどの突出した問題の解決を後押しする。鉄道輸送コストを引き下げ、運賃補助を支給する。広州南沙港、寧波港とその他の港の輸送通路を開拓し、港から海に出る海上輸送ルートを広げる。

 全人代代表で長安自動車会長の朱華栄氏は、今年の全国両会に「新エネ車の健全協同発展の保障に関する提案」を提出し、動力電池の標準化を推進し、次世代動力電池などの技術的難関攻略を強化し、ミドルエンド新エネ車市場における自動車購入支援政策を検討するよう建言した。

 CO2排出量ピークアウトとカーボンニュートラルという目標の達成推進を背景に、新エネ車は中国の自動車輸出の牽引役となりつつある。業界関係者は、多方面の政策支援が強化されるにつれ、今年の中国新エネ車の海外輸出のペースは加速すると指摘する。2023年は中国の新エネ車輸出と産業チェーンの海外進出が大きく伸びる年となり、新エネ車の年間輸出台数は80万台近くになると予想されている。世界のグリーン転換を契機に、中国の新エネ車が「速度を上げて」世界に進出することが期待されている。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年3月7日

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