「中国は米国債を売り続け、リーマンショック以来の低水準に減らす」このほど中国を含む多くの国が米国債を手放し、メディアから注目されている。
16日付香港紙「南華早報」は、「米財務省が今週発表したデータによると、中国の米国債保有残高は昨年12月の8671億ドルから8594億ドルに減っている。6カ月連続の減少で、2009年5月以来の低水準となっている」と伝えた。
米国債保有残高で世界1・2位の日本と中国は昨年、保有残高を2245億・1732億ドル減らした。昨年よりフランス、サウジアラビア、イスラエルなどの各国が大量の米国債を投げ売りしている。先月にはベルギー、ルクセンブルク、アイルランドなども米国債を売った。
中国人民大学重陽金融研究院チーフエコノミストの廖群氏は、これは近年の米国の金融政策と強い関係を持つと分析した。
米連邦準備制度理事会(FRB)は2020年より「未曾有の金融緩和」を開始した。金利を0に引き下げ、さらには「上限なき」量的緩和策を約束した。これを背景に米国の株価が急騰し、生産・産出が新型コロナによりストップしながら市場の資産が大幅に増加するという「怪現象」が生じた。
廖氏は取材中、米国の近年の量的緩和策は確かにその債務を薄めたと述べた。「米ドルがますます価値を失っていることを各国は認識している」
「米国経済は物価高と景気後退のジレンマに陥っており、米国はその間でバランスを取らなければならない」
廖氏は、米国国内の物価高による金融引締がシリコンバレー銀行のような危機を生んだと指摘した。FRBの金融引締のペースは今後下がると見られるという。
しかし米国は他にも景気後退の回避を検討する必要がある。廖氏は、「長期的に見ると、米国は緩やかな金融政策を維持し、各国の米国債に対する懸念が続く。この前提の下、各国はチャンスがあれば米国債を売り続ける。中国もそうだ」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年3月20日