国際エネルギー機関(IEA)は26日に発表した「世界電気自動車(EV)見通し2023」の中で、今年のEV販売台数が前年比35%増の1400万台にのぼり、自動車全体の販売に占める割合が18%に上がると予想した。世界の自動車業界の大きな変化はエネルギー業界に深い影響を及ぼしている。自動車のEV化により世界の石油の需要が毎年500万バレル超減少する見込みだ。
IEAのビロル事務局長は、「EVが駆動する新たな世界エネルギー経済が急速に台頭し、世界の自動車製造業に歴史的な変革をもたらしている。現在見られるこの動きは、世界の石油需要に重大な影響を及ぼす。1世紀以上に渡り内燃機関に競争相手はいなかったが、EVが現状を変えつつある」と述べた。
報告書によると、現在EVの販売のほとんどが中国、欧州、米国という3大市場に集中している。うち中国がリーダーで、昨年の世界のEV販売の6割が中国に集中した。世界で販売済みのEVの過半数が中国にある。
昨年の欧州のEV販売台数は15%増で、米国は55%増。インドとインドネシアのEV販売台数は2倍以上に増え、タイは数倍増。主要経済体の政策がEVの市場シェアをさらに上げている。
報告書はさらに、市場の流れが現在、電池生産及びサプライチェーンに積極的な連鎖反応を起こしていると指摘した。世界で発表済みの電池生産プロジェクトは2030年までのEVの需要を満たせる。中国の昨年の電池及び部品の輸出は世界の35%以上を占めた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年4月27日