4月の輸出入データがまもなく発表される。第1四半期に貿易は好調な滑り出しとなり、貿易の主力省（市）は地域の特徴に合わせた支援策を打ち出し、貿易の規模安定と構造合理化を促し、持続的な回復の基礎を固めている。

    専門家は、貿易の主力軍は貿易全体の安定に重要な役割を発揮すると話す。政策の効果が続くにつれ、中国の貿易の粘り強さは増し、より良好な発展が見込めるという。

   第1四半期、貿易総額が1兆元を超えたのは4省（市）で、うち広東省は1兆8400億元で全国トップとなった。江蘇省は1兆2000億元で2位、浙江省は1兆1300億元で3位、上海は4位だった。

   業界関係者は、「中国の貿易が安定したスタートを切ったのは、貿易の主力の効果が大きい」と話す。

   中国農業大学経済管理学院教授で経済貿易学部主任の李春頂氏は、「内陸の省途中西部地区は近年、急速に発展しているが、東部沿海地区の方が貿易に占める割合が高く、貿易のモデル転換とアップグレードにおいてより重要な役割を発揮する。そのため、中国の貿易安定において、特に貿易の主力軍としての役割を発揮する必要がある」と述べた。

   貿易の持続的な回復を後押しするため、貿易の主力省（市）は貿易安定のため政策支援を強化し、地域に合わせた政策で貿易の質の高い発展を促している。

輸出は安定を維持

   業界関係者は、政策の効果が続くにつれ、中国の貿易はより良好な発展が見込めるとの見解を示す。

   大公国際信用格付け有限会社の陸思南研究員は、第2四半期の中国の輸出は全体的に安定を維持すると見ている。近年、中国とASEAN、「一帯一路」沿線国との貿易は増加し、これらの新興市場国の経済の急速な回復に伴い、中国の第2四半期の輸出は押し上げられるという。

   中国国際経済交流中センターの魏建国副理事長は、「第1四半期の貿易の急速かつ安定した回復は心を奮い立たせるものだった。通年の輸出入は2桁増を実現する見通しで、貿易が引き続き中国経済成長の有力な支えとなることを示している」と述べた。

   一方で、中国の貿易はより多くの困難と試練にも直面し、貿易が回復を続けるかどうか、引き続き慎重になる必要がある。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2023年5月9日