上海協力機構（SCO）のウラジミール・ポタペンコ前副事務局長はこのほど、光明日報の独占取材に応じ、「SCOは設立以来、一貫して『上海精神』を貫き、加盟国間の善隣友好と政治的信頼関係の強化を維持し、各分野で踏み込んだ協力を推進するとともに、国際・地域問題で重要かつ建設的な役割を果たしてきた」と語った。

　ポタペンコ氏は、SCO諸国は今日の国際舞台で根強く残る問題について、似通った見解を共有していると強調した。国連とユーラシア経済連合、東南アジア諸国連合（ASEAN）、ユーラシア大陸の他の組織と国連による共同行動を調整するとともに、経済のグローバル化に向けてBRICS（ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの新興5カ国）諸国と協力するという希望を共有していると指摘。それぞれが共に努力することで、SCOはさらなる発展を遂げ、域内諸国の発展と繁栄を支援するとの信念を表明した。

　ポタペンコ氏は、SCOにとって中央アジアの安全保障と安定に影響を与えるもう一つの非常に重要な問題は、アフガニスタンの周辺情勢だと指摘。今会議の議題の一つは、SCO・アフガニスタン連絡グループの新興を支援することにあると語った。同国のタリバン政権が未だに「法的に」認められていないことから、連絡グループの活動は停止している。SCOはアフガニスタンの治安を維持し、テロリズムと麻薬密売の脅威の排除に向けて支援するとの考えを示した。

　また、米国がイスラム国、東トルキスタン、アルカイダなどの組織を支援しているという有力な証拠があるとした上で、米国はアフガニスタン周辺の中央アジアに軍隊を再配置する試みを諦めていないと指摘。中国と中央アジア諸国の関係は急速に発展しており、5月に陝西省西安市で開催された中国・中央アジア首脳会議は実りある成果を上げたとした上で、「SCO加盟国首脳理事会第23回会議は無事に成功した。SCOは自信を持って新たな一歩を踏み出すものと確信している」と締めくくった。

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2023年7月16日