シンガポールの『The StraitsTimes』は9月11日、「中国人の日常生活に溶け込む人工知能」というタイトルの記事を掲載した。
呉さんは上海で広報責任者として働いている。音声文字変換は彼の仕事を構成する重要な要素となっており、中国の科学技術企業が開発したスマートICレコーダーも彼のお気に入りだ。28歳の彼にとって、ICレコーダーの音声認識技術は仕事の時間を少なくとも90%減らしたという。「このデバイスは、自分でも聞き取れない方言やアクセントも認識できる」と話す。
テクノロジーが日常生活に深く根付く中国では、人工知能(AI)が交通からショッピングに至るあらゆる方面に動力を提供している。世界的な市場調査会社のイプソス(Ipsos)による2022年の調査では、中国人回答者の78%は、AIを使った製品やサービスのメリットがデメリットを上回ると答えたが、米国人ではその割合が35%にとどまった。
中国の多くの職場では従業員に顔認証スキャナーが割り当てられ、これでコンビニエンスストアでの買い物時も顔認証ができるようになっている。中国各地の都市では、さまざまな開発段階の自動運転タクシーが導入されている。北京ではスマートフォンを数回タップするだけで、こうした自動運転タクシーを呼べる地域もある。中国の電子商取引プラットフォームの多くは「顧客からメーカーまでつながる」システムを構築しており、このシステムがAIを活用した行動データを使って、テレビや衣料品を含む各種製品の生産を工場に伝えている。
世界的なデータ会社Statistaによると、中国のAI産業規模は2020年の90億ドルから2022年には140億ドルに拡大した。2023年は290億ドル、2030年には1050億ドルに達する見込みだ。スタンフォード大学の2023年AIインデックスによると、AI関連定期刊行物の論文発表で中国は世界全体の40%近くを占め、EUと英国の15%、米国の10%を上回っている。
広報責任者の呉さんのように、AIを毎日使う中国人にとって未来はとても明るい。彼は、中国の技術が飛躍し続ければ、公平で熾烈な競争の中で中国が強くなっていくと考えている。「中国の成長を制限する米国のやり方は本当に賛成できないが、自分の国が米国を超えられると信じている」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年9月17日