域外機関は最近、中国債券の買い増し及び保有拡大の傾向を月を追うごとに強めている。中国人民銀行の発表によると、域外機関は9カ月連続で中国債券を買い増ししており、今年の買い増し規模は累計で1兆元弱にのぼっている。10月は2000億元以上。域外機関の債券保有額は第3四半期以降に急増を維持しており、うち10月は400億元弱にのぼった。
中国経済は今年に入り回復と好転を続け、高品質発展が着実に進んでいる。特に第3四半期以降に政策の効果が徐々に顕在化し、経済の内的な原動力が持続的に強化され、回復しつつ好転の流れがより顕著になっている。これを受け、人民元建て債券の投資の価値とリスク回避の属性が顕在化している。
中信証券の明明チーフエコノミストは、「域外機関による持続的な中国債券の買い増しは、中国という国への信用と経済の持続的な回復及び好転への自信を示している。非常に複雑な外務環境を背景とし、中国債券、特に国債は新興市場の間で理想的なリスク回避資産だ。中国債券の域外投資家への魅力が徐々に上がっている。その一方で中国は常に穏健で持続可能なマクロ政策を講じており、人民元建て資産の価値が安定的に上がっている。また『債券通』や『互換通』などの始動と安定的な運用により、域外投資家の投資の利便性が上がっている」と述べた。
中国民生銀行の温彬チーフエコノミストも、「域外機関による中国債券の買い増しは、中国経済の先行きに対する外資の自信の深まりを反映している。また米国経済の減速が徐々に顕在化し、域内外の金利差が大幅に縮小し、人民元建て債券の魅力がさらに上がった」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年12月12日