中国初の大型クルーズ船「愛達・魔都号(ADORA MAGIC CITY)」の初の商用運航が7日、無事完了した。これは中国がすでに空母、大型LNGタンカー、大型クルーズ船を建造する能力を備え、世界の造船業の「王冠に輝く3つの宝石」を手にしたことを意味する。海外メディアは、中国の造船業が多くの指標で世界をリードしており、中国が造船大国から造船強国に向かい邁進中であることに注目している。人民日報海外版が伝えた。
造船能力が持続的に向上
中国船舶工業業界協会のデータによると、中国の昨年1-11月の造船竣工量の世界に占める割合は50.1%、新造船受注量は65.9%、手持ち工事量は53.4%で、いずれも世界一だった。中国の船舶商品は徐々に市場のすべての種類を網羅し、生産量の世界に占める割合は40%を超え、業界の通年の売上は5000億元を超えている。海外メディアは、中国の造船業は近年急速に発展し、多くの注目の成績を収めたと指摘した。
韓国誌は、「中国は大型遠洋船舶の建造ですでにリーダーになっており、世界の造船業の半分のシェアを占めている」と伝えた。英国の造船・海運業分析機関であるクラークソン・リサーチ・サービスの初歩的な統計データによると、昨年の世界の新造船受注量は4149万CGT(標準貨物船換算トン数)で、うち中国は2446万CGTで59%を占め、3年連続で世界一となった。
関連分野の協力の掘り下げ
多くの海外メディアは、中国製のより多くの船舶が世界に進出する中、中国と他国の貿易・港湾・海運などの関連分野の協力も持続的に掘り下げられていることに注意した。また中国の造船業が急速に発展すると同時に、関連する海運業も活況を呈している。
米サイト「クオーツ」によると、「中国製EV(電気自動車)は世界の自動車産業でより高いシェアを占めることを目指すと同時に、自動車海運に向かい発展している。クラークソンの統計データによると、中国の造船所は2022年に少なくとも58隻の新エネ車運搬船を受注し、世界全体の86%以上を占めた。中国製EVの輸出の激増に伴い、中国メーカーは自動車サプライチェーンにおける海運の影響力をさらに高めようとしている。
グリーンなモデル転換で質向上・高度化
造船業は「工業全体の王冠」と呼ばれ、一国の総合的な工業の実力を示す。中国の造船業は近年、生産量で世界をリードし続けており、さらに技術面でもさらなる進展を目指している。中国造船業のグリーンなモデル転換の発展方向が海外メディアから注目されている。
ブルームバーグは、「世界の造船業は現在、大規模なモデル転換を迎えている。海運企業はグリーン動力船舶による化石燃料船舶の置き換えを始めている。中国はLNGやメタノールなどのクリーンエネルギーを動力とする船舶の建造を計画している他にも、液体アンモニア、液体水素、液体二酸化炭素などの新型輸送船の研究開発の加速を計画している」と伝えた。
米サイト「Strategy Page」は、「政府の支持と奨励を受け、中国造船企業の生産能力と競争力が持続的に上がっている。中国の造船業は将来的に質向上への重視を強め、競争力を形成する」と伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年1月8日