年初にあたり、英国の歴史学者・中国学者でハーバード大学ケネディスクール教授のラナ・ミッター氏は中新網の独占インタビューで、「中国と全世界の共同参画により、2024年が平和・繁栄・協力の一年になることを望む」と述べた。
ミッター氏は2024年の見通しについて、まず「2023年の中米関係におけるポジティブな発展の重要分野」について簡単に振り返った。同氏は、二国間関係の前向きな進展は「気候問題担当のジョン・ケリー米大統領特使と中国の気候変動問題担当特使の解振華氏が両国間の気候対話を再開し、今後も気候変動問題をめぐる交流を続けていくことで合意したことに表れている」と述べた。
中国と米国の合意により、ジョン・ケリー米大統領気候問題特使が2023年7月16日から19日まで中国を訪問した。ケリー氏と解振華氏は2023年11月に米カリフォルニア州で会談し、両国は気候変動対策の大枠で合意に達した。 ミッター氏によると、「気候変動は世界が直面している最も差し迫った課題のひとつであり、気候分野における米中間の協力は極めて重要だ。従って、両国がこの重要な分野で協力強化の継続に合意したことは素晴らしいニュースだ」と述べた。
ミッター氏はまた、「中国にとって、アジア太平洋地域で市場開放・協力・安定と平和の維持を通じて、アジアに経済発展の機会を創出することがますます重要になっている」と指摘。アジア開発銀行が先般発表した「アジア経済統合報告書2023」によると、アジア太平洋地域の経済回復は中国によるところが大きく、中国の同地域の経済成長への寄与度は64.2%に上る。また、中国のアジア太平洋地域物品貿易成長率への寄与度は37.6%、サービス貿易成長率への寄与度は44.6%に上る。
「2024年だけでなく、中国は今後も長期にわたり、上記の目標に向かって努力していく見通しだ。これは世界が中国に期待していることでもある。経済回復を促進することで、中国は大国としての役割を示しているが、それは中国にとっても極めて重要な成果となる」。ミッター氏は「中国と全世界の共同参画により、2024年が平和・繁栄・協力の年になることを望む」と締めくくった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年1月14日