スイスのダボスで開催された2024年の世界経済フォーラム年次総会で、中国が打ち出したグローバルなグリーン低炭素モデル転換プランが大きく注目された。
気候変動対策は、国連が定めた17の持続可能な開発目標の一つだ。16日に開催された世界経済フォーラムの「エネルギーモデル転換の必要性」に関するサブフォーラムで、国際エネルギー機関(IEA)事務局長のファティ・ビロル氏は、クリーンエネルギー分野に最も投資している国は中国だと指摘した。同氏は他国もできるだけ早くこのプロセスに参加するよう呼びかけている。
IEA事務局長のファティ・ビロル氏によると、クリーンエネルギー開発投資は過去5年間で1兆ドルから1兆8000億ドルへと大幅に増加した一方、化石燃料は横ばいだった。投資の拡大は主に中国と先進国からもたらされており、世界各国はこのプロセスに参加する必要がある。
ビロル氏の見解は世界経済フォーラムでも支持された。世界経済フォーラムの創設者・シュワブ会長は今年の年次総会前日、グリーン開発、デジタル・インクルージョン経済を生かして雇用機会を創出し、購買力を高めた上で最終的には持続的な経済成長を促進することを呼びかけた。
中国は今年のフォーラムで、太陽光発電や風力発電などクリーンエネルギーの開発と電気自動車(EV)業界の発展において世界から評価された。中国は再生可能エネルギー関連設備の重要な生産国として、世界経済の低炭素成長を積極的に推進している。
米マサチューセッツ工科大学経済学部アブドゥル・ラティフ・ジャミール貧困アクションラボ(J-PAL)責任者のイクバル・ダリワル氏は、中国による北京のような大都市の大気管理は、世界の多くの国が工業化と国民生活の質のバランスを保つための優れたモデルとなっており、この点において中国から学ぶべきことは多いとの見解を示した。その上で、低炭素成長を促進するために中国との協力を強化するのは当然のことと述べている。
清華大学気候変動・持続可能な開発研究院副院長の張健氏は記者に対し、グローバルな気候変動が人類社会にもたらす試練はますます深刻になっており、グリーン低炭素へのモデル転換が国際的なコンセンサスになったと説明。コスト、技術、規模の先行者メリットを通じて、中国は気候変動とエネルギーモデル転換を主導する大きな力になっているとの見解を示した。
清華大学気候変動・持続可能な開発研究所副院長の張健氏によると、中国は再生可能エネルギーの推進を含めて大きな力となっており、コスト、規模、技術の先行者メリットによって、気候変動への対応とエネルギーモデル転換の推進でより大きく重要な役割を果たしていく見通しだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年1月30日