国際原子力機関(IAEA)は、1月31日時点で、世界で稼働中の原子炉は413基、原子力発電量が総発電量に占める割合は約10%、世界のクリーンエネルギー発電量に占める割合は3分の1前後という統計を発表した。
ドイツ『ディ・ヴェルト』紙ウェブ版は、国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)で、多くの国が原子力発電を急速に発展させ、2050年までに世界の原子力発電量を現在の3倍にすることを目指すと発表した。
アジアの原子炉の設備容量は持続的に増加し、世界の原子力発電の発展の新鋭軍になっている。IAEAの統計によると、2021年、アジアの原子力発電量は10%増加し、ここ10年の最高水準に達した。2005年以降、アジアで計70基の原子炉が稼働を開始し、設備容量は63.6ギガワットに達した。
スペインメディアの報道によると、中国は原子力発電分野で飛躍的に進展し、原子炉の建設能力は世界トップレベルにある。また、中国の国内での原子力発電プロジェクトの認可は極めて厳しく、安全責任と承諾を守っている。
ユーロスタットの2022年の統計によると、EUの13加盟国で103基の原子炉が稼働し、原子力発電量がEUの総発電量に占める割合は25%となっている。
AFP通信は、イギリス政府は「70年で最大規模の原子力発電発展」計画を発表したと報道。その内容は、新たな大型発電所の建設の調査研究、3億ポンド(約3億8200万ドル)を投資する先進的なウラン燃料生産、および「よりスマートな監督管理」を含む。記事によると、総合的に見て、これらの措置はイギリスの原子炉の設備容量を2050年までに倍の24ギガワットに増やし、イギリスの電力需要の4分の1を満たすことができる。
アメリカ州は原子力発電分野の発展を加速している。IAEAが発表した最新の『2050年までの世界のエネルギー・電力・原子力発電予測関連データ』によると、2021年の北米地域の原子炉の設備容量は1億900万キロワット、発電量は8580億キロワット時で、原子力発電量が北米地域の電力構造に占める割合は約18%だった。
中国社会科学院工業経済研究所の朱彤接研究員は、エネルギー問題と二酸化炭素排出削減行動は世界が注目する話題だと話す。ダブルの試練がある中、世間の原子力発電に対する認識はより全面的になり、原子力発電プロジェクトの実行を後押しする有利な条件となっている。多くの国が原子力発電をエネルギー戦略の重要な一部とし、原子力発電は経済・社会の発展を促す重要な役割を担っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年3月3日