中国の電力市場の建設が近年、着実に推進されている。新型電力システムに適応する統一の電力市場体系が初歩的に構築された。電力資源の最適化配置及びエネルギーのクリーンで低炭素なモデル転換を効果的に促進し、顕著な成果を手にした。

電力市場の取引規模が急速に拡大している。全国の市場の電力取引量は2016年の1兆1000億kWhから23年の5兆6700億kWhに拡大し、全社会の電力消費量に占める割合が61.4％に上がった。中長期の電力取引量の割合は90％以上で、市場全体の規模と取引価格を効果的に安定化させた。23年末現在の全国の電力市場の登録済み経営主体は、前年同期比23.9％増の累計74万3000社で、市場の活力がさらに引き出された。

電力市場には、新エネ吸収の難題の解消という重要な機能がある。

新エネ市場進出は電力市場化建設の重要問題の一つだ。これはまず、より多くの新エネ発電主体による電力市場への参加を促し、価格が市場の需給関係及び電力の価値をよりリアルに反映できるようにする。その一方で、新エネのシェアが持続的に拡大する電力市場メカニズムの設計と新エネ分野の電源計画・決定に参考材料を提供し、最終的に市場化の手段により新エネの合理的な投資と経済的な吸収を導く。

グリーン電力証書取引も新エネの吸収スペースを切り開く。浙江省嘉興市海寧市の67社がこのほど、北京交易センタープラットフォームから順調に151万6000枚のグリーン電力証書を給付された（電力換算で約15億1600万kWh）。浙江電力交易センターの統計によると、浙江省の今年上半期のグリーン電力証書取引規模は1683万枚（電力換算で168億3000万kWh）。

国網海寧市給電公司市場マーケティング部の仲皆文副主任は、「1枚のグリーン電力証書は1000kWhのグリーン電力を意味する。当社はグリーン電力証書の購入後、グリーン電力を吸収する資格を手にした。政策メカニズムの整備や、企業のグリーンでエコロジーな理念の大幅な強化に伴い、グリーン電力証書を購入し製品のゼロカーボン生産の需要を満たす企業が増える。グリーン電力証書は企業がグリーンなブランドイメージを作る支えとなり、貿易の力強い発展に大きな原動力を注ぐ」と述べた。

中国の23年の新エネ市場化取引量は6845億kWhで、新エネ発電量全体の47.3％を占めた。電力補助サービスメカニズムマイニングシステム調節能力は1億1700万kW以上で、クリーンエネルギーの発電量の1200億kWh以上の増加を促進した。グリーン電力証書の取引は1億枚を突破し、グリーンな価値が徐々に顕在化し、社会のグリーンで持続可能な発展を積極的に促進している。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2024年8月14日