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4年ぶりの利下げ ①ドルの流動性拡大が意味することとは?

中国網日本語版  |  2024-09-20

4年ぶりの利下げ ①ドルの流動性拡大が意味することとは?。

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発信時間:2024-09-20 14:51:49 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

米連邦準備制度理事会(FRB)は18日、2日間に渡る金融政策会合を終え、政策金利の誘導目標を0.5ポイント引き下げ4.75−5%にすることを決定した。FRBの利下げは2020年3月ぶりで、急きょの大幅な利下げとなった。これは米国が22年3月に制限的な金融政策を開始してから、金融政策が引き締めから緩和の期間に転じたことを象徴し、経済成長の鈍化への懸念を示している。

ドルの需給関係は国際資本流動と密接に関わる。ドルが他国もしくは他地域に流入すると、大量の資本と投資が伴い、経済繁栄を促すことが多い。ドルが引き揚げると資本が外部に流出し、資産価格が低下し、債務危機が訪れる。

FRBの利下げ後のドルの流動性の拡大は、短期的に世界経済に利するように見えるが、中長期的には金融市場の変動、インフレ激化、新興エコノミーの債務リスクの拡大などをもたらす可能性がある。

FRBの利下げ後、資本はより大きな収益を求め流動を加速することが多い。世界的な資本の急激な流入と流出は、市場価格の変動と投資リスクを拡大する。また利下げによりドル建て資産の相対的な魅力が低下し、ドルのその他の主要通貨に対するレートの大幅な変動を招く。

円を例に見ていこう。米国商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、9月10日現在で市場の円高への期待感が21年3月ぶりの高まりを見せている。FRBが利下げを続ければさらに円高が進行し、輸出に依存する日本企業にプレッシャーをかけると分析されている。

またドルの流動性の拡大は通常、通貨供給量の拡大を意味する。これは米国を含む世界的なインフレ圧力の拡大を招き得る。また世界の貿易コストも影響を受ける。ドル安になると、国際貿易でドル建てで計算される商品の価格が上がり、輸入国にプレッシャーを形成する。

FRBの金融政策は世界経済に重要な影響を及ぼすが、経済グローバル化の時代では米国自身の経済も、世界経済の影響を受けることに注意が必要だ。

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「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年9月20日

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