28日付豪紙「オーストラリアン」は、「世界自動運転タクシーの都、武漢が再び世界で注目の的に」と題した記事を掲載した。要旨は下記の通り。
今回の「世界自動運転タクシーの都」をめぐる競争において、サンフランシスコと武漢は同階級ではない。テスラを経営する億万長者のイーロン・マスク氏は今月、ハリウッド映画を通じ自動運転車の世界に関するビジョンを思い描いた。武漢が2022年に未来構築に着手していたことを知らず。
中国のテック大手・百度は武漢市で、400台以上の自動運転タクシー「萝卜快跑」を営業に投じている。同社はさらに年内に武漢への配備を1000台に増やす予定だ。中国ではほぼ毎月、別の都市が自動運転タクシーチームの追加計画を発表する。百度だけでも中国の十数都市で事業展開しており、その競合他社である小馬智行や文遠知行なども展開を加速している。
筆者は百度の「萝卜快跑」第5世代自動運転タクシーに2回乗車したことがあり、その運転レベルはまさにベテラン級だった。うち1回は夜のラッシュ時で、ホワイトの「萝卜快跑」は交通量の激しい立体交差橋の下でなんとかUターンした。自動車のセンサーは周辺のすべてをパーフェクトに判断した。その後あるミニバンが急に目の前を遮ったが、「萝卜快跑」はF1チャンピオンドライバーのように反応し急ブレーキをかけた。周辺の車が揃ってクラクションを鳴らし、人のドライバーに恥ずかしい思いをさせた。
ある市政府職員によると、その年老いた母は自動運転タクシーで買い物に出かけるようになった。以前はいつも彼が店まで車で送っていたという。「自動運転車を購入したい。母が乗っていない時に自動運転タクシーとし、臨時収入を得ることができる」
テスラは現在もこのような事業を行っていない。マスク氏は、審査に合格すれば2025年に乗客を輸送できるようになると述べた。グーグルの親会社から分社化したWaymoは百度にとって唯一のライバルで、同社はサンフランシスコで約400台の自動運転タクシーを持つ。
アルバニージー政権は、中国製スマートコネクテッドカーのソフト・ハードウェアの使用の全面禁止を検討中の米国に、もしくは中国製EVに追加関税を導入するEUに倣うつもりはないと表明した。中国製であっても米国製であっても、豪州人はいつか自動運転車がもたらすメリットを実感するだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年10月29日