今年の中国の春節映画は興行収入95億1000万元、観客動員数1億8700万人で記録を更新した。うち「哪吒之魔童鬧海（哪吒2）」が最も好評を博した。「哪吒2」は2月5日夜に前作を超え、54億元で今年の興行収入世界記録をリードし、新たな「現象級」の良作になった。外国の多くの観客は現地の映画館での上映を待ちわび、問い合わせをしている。また米メディアは本作を「中国最先端のアニメ技術と魅力的なストーリーでセンセーションを起こした」と称賛し、世界の単一市場での興行収入が最高のアニメ映画になると予想した。これはハリウッドの老舗会社から羨望されるに十分な成績だ。哪吒という「魔童」は世界の映画市場に新たな啓示をもたらしている。

「哪吒2」が大人気の理由とは何だろうか。しっかりした内容、豊かな人物、伝統的な物語の現代的なアレンジが観客の心を深く打つとの評価がある。また日増しに発展する中国の映画産業が提出した優秀な「成績表」との声もある。多くの地場アニメ制作会社でつくる産業チェーンにより、モデリング、レンダリング、アクションデザイン、照明効果などすべての画面に各社の長所を集める。4000人以上の制作チーム、1900以上の特殊効果シーン、1シーンに3年の制作期間。これらのデータは観客動員の力になった。技術への追求から文化の自信へ、人材欠乏からエコシステムの繁栄へと、国産アニメの台頭の道は辛く険しい。丁寧に創られた良作には、数世代のアニメーターによる匠の精神の伝承が散りばめられており、観客もそれを目にすることができる。

哪吒のイメージは移り変わりを経たが、中華文化の土壌に終始深く根ざしており、今や先端技術によって新たな生命力を放っている。これは民族の心の自信から来るものであり、中国文化が伝承と革新の中で絶えず前進し、独特な魅力を示していることを力強く証明している。中国のアニメ産業チェーンは大規模言語モデルやクラウドコンピューティングと深く融合し、「新国風」美学体系がより多くの人に認められるだろう。これは文化産業の突破であり、人類文明の多様な発展に向けた中国の新たな貢献だ。現代テクノロジーにより伝統文化にエンパワーメントし、イノベーションの自信によって文明の対話を促し、この時代のエピソードを書き記すのだ。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2025年2月6日