国家移民管理局のデータによると、春節連休中に出入境した外国人は延べ95万8000人で、前年同期比22.9％増となった。昨年12月にトランジットビザ免除措置がさらに緩和され、外国人の滞在・活動エリアが24省・自治区・直轄市に広がったことで、多くの観光客が北京・上海・広州などの大都市を離れ、中国の中西部地区や3・4級都市に入り各地の風土と人情を体験したことが新たな見所となった。民宿プラットフォームのデータによると、春節期間中に51の郷・鎮の民宿が初めて外国人客の予約を迎えた。

増加する外国人客は多くの小都市に喜ばしい変化をもたらした。外国人客の宿泊、飲食、ショッピングなどの消費が直接創出する収入があれば、インバウンド観光の活況に伴う文化・娯楽などの産業の連動的な発展や、ガイド及び通訳などの雇用機会もある。外国人客はSNSで旅行体験をシェアし、現地の知名度を高めた。これは潜在的な投資チャンスをもたらす。

便利に現地を訪問できるようにするだけでなく、快適に楽しんでもらえるようにすることも必要だ。小都市の景勝地、ホテルの受け入れ能力、専門的な人員の素養などを全面的に考慮することが迫れている。生じうる交通渋滞や文化の差などの問題についても、対策を立てるべきだ。

小都市が限りある資源を使い、より高い効率でインバウンド客へのサービスと管理を行う手段について、多くの地方はすでに有益な経験を蓄積している。交通インフラは短期間内に改修できないが、空港、列車駅、市街地、景勝地の間の公共交通の接続を調整できる。景勝地の受け入れ能力をすぐに拡大することはできないが、観光ルートの設置を最適化できる。人気スポットや商圏で海外カード対応のPOS端末を追加し、外国人客の決済の利便性を高めることができる。これらの措置により観光環境を最適化でき、さらに外国人客は中国各地の熱意と誠意があふれるおもてなしを感じることができる。

外国人客が小都市で新たな出会いを求めるのは、現地の特色を体験するためだ。各地は現地の文化と資源の強みを掘り起こし、伝統文化と現代観光を結びつけ、革新を行うことで個性的な観光商品を開発するべきだ。例えば文化記念イベントを開催し、観光ルートに文化体験を追加するなどにより外国人客を深く引き付け、長期的な文化の影響力と観光の魅力を形成することが可能で、より多くの外国人を新規客からリピーターにし、ビザ免除措置による観光業の盛り上げを質の高い発展の経済効果にすることも可能となる。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2025年2月12日