とがった耳とユニークなキャラクターが特徴の中国トレンドトイ「ラブブ(LABUBU)」が最近、世界的な人気を集めている。欧米のセレブたちとの写真や大勢のファンによる購入行列が話題となっている。
ラブブはポップマート・インターナショナルグループ(以下「ポップマート」)のコアIPの一つ。株式市場では同社の株価動向が注目を集めており、6月11日終値では1株269.80香港ドルと過去最高値を記録。A株市場でも最近、IP経済関連株が活発に取引されている。
哪吒(ナーザ)、悟空、ラブブといったIPが世界的にヒットする背景には、革新的なデザイン、ビジネスモデル、販売網の構築、ソーシャルメディアを活用したプロモーションなど複数の要素の影響がある。
蘇商銀行特別研究員の高政揚氏は、「デザイン面では、ラブブは従来の『かわいい』という概念を打ち破りつつ、国際的な要素も兼ね備えている。ビジネスモデルでは、ブラインドボックスのレアアイテムという仕組みが収集欲を刺激し、高頻度消費を促している。販売網の構築では、欧米の主要都市の一等地に実店舗を出店し、オンラインアプリも米App Storeのショッピングカテゴリーで1位を獲得。さらに、有名人やアスリートがSNSでラブブを紹介したことでファッションアイコンとして爆発的に広がり、人気商品は即完売する状況だ」と分析。
世界のIP消費市場は急成長中で、中国、米国、日本で特に顕著だ。ライセンシング・インターナショナルのデータによると、中国は2023年に世界4位のIP小売市場となり、年間IP関連売上高は約1000億元に達した。
ベイン・アンド・カンパニーの商品戦略アドバイザーの潘俊氏は、「IP経済と文化イノベーションは深くつながっている。文化イノベーションがIP経済に素材とインスピレーションを提供し、IP経済は商業化を通じて文化の商業的価値を実現し、産業発展を促進する」と指摘。
上場企業は積極的な展開を推進
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