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金融政策で消費促進に本腰 5千億元で経済活性化

中国網日本語版  |  2025-07-02

金融政策で消費促進に本腰 5千億元で経済活性化。

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発信時間:2025-07-02 13:58:26 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国人民銀行(中央銀行)がサービス消費と高齢者産業向けに総額5千億元の再貸付制度を創設すると発表したことを受け、各地の金融機関が相次いで行動を開始し、サービス消費の重点分野や高齢者産業への支援強化に力を入れている。

浙江省紹興市では、交通銀行紹興支店が市内の高齢者産業開発会社向けに、高齢者向けインフラ整備に充てる666万元を融資した。重慶市では、民生銀行重慶支店が地元のあるチェーン飲食企業に300万元の信用貸付を提供し、デジタル管理システム構築に活用。上海市では、農業銀行上海支店が旅行会社に1360万元を融資。同社の資金繰りを改善し、地域の文化観光産業の発展を後押ししている。

市場関係者の分析によると、現在の中国では商品消費が比較的充足しており、「買い替え促進」政策の後押しもあって耐久消費財の消費は相当高い水準に達している。2024年の商品消費支出の対GDP(国内総生産)比は、米国とほぼ同水準となった。一方、サービス消費の発展には相対的に大きな余地が残されている。同年の中国住民によるサービス消費の対GDP比が18%だったのに対し、先進国では一般的に40%以上となっている。これは中国のサービス消費市場の巨大な潜在力を示している。

市場関係者は、今後は高品質なサービス消費の供給拡大を支援すべきだと指摘。中国は徐々に質の高い発展段階に入り、住民の消費構造も高度化・最適化が進んでおり、高品質サービスへの消費需要は持続的に増加する見込みだ。現在の「買い替え促進」政策の補助金は主に耐久消費財が対象で、短期的効果は顕著だが、サービス消費にはより大きな成長のポテンシャルがあるという。

同関係者によると、中国人民銀行がこのほど導入したサービス消費・高齢者向け再貸付ツールは、供給側からのアプローチに重点を置き、金融機関に対し、宿泊・飲食、文化・スポーツ・娯楽、住民サービス、高齢者・保育ケア、教育、観光などのサービス消費分野への金融供給拡大を促す。これらの業界企業の投資拡大、サービス能力・水準の向上を支援することで、住民の高品質サービス消費需要を満たし、消費拡大をさらに促進する。これも今後のマクロ政策による消費促進支援の重要な方向性だという。

消費活性化は現在の中国における内需拡大および経済安定成長のカギとなる。2025年第1四半期の中国金融政策実行報告書は、世界的に貿易摩擦が激化し、外需の経済成長への支えが弱まる現在、中国経済は内需主導型成長モデルへの転換を加速させていると分析。消費は新たな発展構造構築における重要なエンジンであり、国民経済成長をけん引する上で重大な役割を担っていると指摘した。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年7月2日

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