中国が世界で初めて成功した「クローン兎」は、14日で3カ月間の生存を達成した。上海でこのほど生物学的な鑑定が行われた結果、この兎は緑色蛍光タンパク質(GFP)を持ち、遺伝子操作を受けたクローン兎であることが証明された。
上海市新華医院では約1年間、兎の体細胞の遺伝子染色、遺伝子組み換え細胞系統の確立、遺伝子組み換え体細胞からのクローンなどといった難題を解決し、今年9月14日に世界初のクローン兎を生み出した。
この研究は、上海交通大学医学院附属新華医院の発育生物研究センターと中国農業科学院北京畜牧獣医研究所の国家畜禽分子遺伝育種センターが協力して成功した。飼兎(カイウサギ)のクローンは世界的な難題で、クローン羊「ドリー」の誕生以来、世界で多くの研究が始まったものの、フランスの国立農業研究院が2002年にメスの顆粒細胞に由来するクローン誕生に成功したと報じられた以外に成功例はない。研究者によると、ウサギとヒトは生理学上比較的近く、クローン兎の成功により、人類の薬物選別や遺伝性疾病に役立つ「動物モデル」が得られ、遺伝性疾病の研究に助けとなり得るという。写真は左がクローン兎、右が「代理出産」した兎。
「人民網日本語版」2007年12月16日 |