中国の芸術データ出版グループの雅昌は、「2007年オークション市場調査レポート」をまとめた。そのレポートによると、2007年、世界のオークション市場で落札された中国の美術品は236億9000万元で、前年より29.10%増加した。このレポートは、アートプライス社など、海外の美術市場分析会社のデータを後押し、中国はすでにフランスを抜き、米英についで世界3位の芸術市場になったとしている。
2002年から急成長した中国の美術品市場は、2006年の小幅な伸びを除いて、毎年30%増のペースで成長している。中国ブームと現代美術市場の発展のおかげで、中国の現代美術の価格は急騰し、張暁剛や岳敏君などの作品は、数千万元の高値で落札されたこともある。
中国の美術品市場は、水墨画、書道、磁器、油絵、現代美術などのジャンルに分けられる。その中で最も価格上昇が顕著なのは、油絵や現代美術だ。高額で落札される作品は増え続け、2007年には100万元以上の作品が2987点、500万元以上は388点、1000万元以上は226点にも上った。雅昌の市場分析スタッフは、「美術市場は高級なものを追求する傾向にある」と話している。
また雅昌芸術サイトが、1200人の芸術投資関連の人々を対象に行ったアンケートによると、72%の人は2008年の芸術市場を楽観視しているとはいえ、半数の人は芸術市場に資金を投入することに対し保守的な態度だという。それは、価格高騰の背景で、人々がより慎重になっていることの表れだろう。
「チャイナネット」2008年2月27日 |